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地球船クラブ顧問団のほか、有識者、全国各地で活躍されている団体や企業の方々に、環境に関して様々なご意見や見解を披露していただくものです。(投稿ご希望の方はこちらより。掲載については当事務局の判断によりご期待にそえない場合もございます)


経済

「環境ガバナンス論」の発刊に当たって

「複雑で重層化した環境問題にどう対処するか。
 その解決には多様な非政府アクターの利害調整と
 合意形成が不可欠である。
 ガバナンス論を基礎に,
 コモンズ論・社会関係資本論にも目を配りつつ,豊富な事例
 ——NGO・企業の取り組み,流域管理,都市形成——
 にもとづきその解決策を探る。
 持続可能な社会の構築に向けた環境政策論の到達点。」

目次

はしがき [松下 和夫]
第T部 なぜ今環境ガバナンスか
 第1章 環境ガバナンス論の新展開[松下 和夫・大野 智彦]
 第2章 環境ガバナンスの分析視角[武部 隆]
 第3章 真のエコテクノロジーを生む技術ガバナンス[内藤 正明]
第U部 非政府アクターと環境ガバナンスの構造変革
 第4章 地球環境ガバナンスの変容とNGOが果たす役割:戦略的架橋 [松本 泰子]
 第5章 企業と持続可能社会:CSRの役割 [小畑 史子]
 第6章 環境リスクコミュニケーションにおける共有知識の役割[吉野 章]
第V部 ガバナンスから流域管理を考える
 第7章 流域連携とコースの自発的交渉[浅野 耕太]
 第8章 流域ガバナンスを支える社会関係資本への投資[大野 智彦]
 第9章 流域水管理における主体間の利害調整:矢作川の水質管理を素材として[太田 隆之]
第W部 都市のガバナンスを改善する
 第10章 サスティナブル・シティづくりのためのガバナンス[吉積 巳貴]
 第11章 途上国の都市の環境ガバナンスと環境援助:タイのLA21プロジェクトを素材として[礪波 亜希・森 晶寿]
第X部 環境ガバナンスの戦略的課題
 第12章 環境ガバナンス論の到達点と課題[松下 和夫]
 第13章 環境政策の欠陥と環境ガバナンスの構造変化[植田 和弘]



 「持続可能な発展」の概念を世界に広げることになった「ブルントラント委員会」の報告書(Our Common Future)が発表されてから本年(2007年)はちょうど20周年、そして、京都議定書が採択されてからは10周年にあたる。
 現在の世界は、残念ながらブルントラント委員会や京都議定書が描いた姿とは程遠いものといわざるをえない。地球温暖化対策のささやかな第一歩である京都議定書の目標達成は未だなかなか困難であり、持続可能な社会の構築には課題が山積している。
 しかし、2007年6月にドイツのハイリゲンダムで開催された主要国首脳会議において気候変動問題が中心的議題となり、「気候安全保障」という言葉が使われるなど、地球環境問題に本来与えられるべき優先順位がやっと与えられるようになったように思われる。
 この背景には、英国のベケット外相が2006年秋に行った演説のように、「温暖化によって気候が不安定になれば、政府の基本的責任である、経済・貿易・移民問題・貧困などへの対応は果たせなくなる」との認識が広がってきたのである。優先順位が高まれば、当然国内対策や国際的連携も促進され、低炭素で発展する経済社会に必要な技術や制度、ライフスタイルの促進にもつながることが期待される。
 それではどのような国内対策や国際的連携、技術や制度、ライフスタイルの変革が必要であろうか。どのような政策的対応が必要であろうか。これまでの環境政策に欠陥があるとすれば、それを是正する政治プロセスはいかなるものだろうか。持続可能な社会と民主主義的なプロセスとの関連はどのようなものであろうか。これらはまさに環境ガバナンスの課題である。
 持続可能な社会の構築という人類社会の課題には、多様な学問分野が関与し、それらを統合する形の新たな地球環境学ともよぶべきアプローチが必要であろう。本書もそのささやかな一端を担うことになれば幸いである。
 本書は、環境ガバナンスの理論的課題と実際の取り組みについての京都大学を中心とした研究者13名による最新の研究の到達点を明らかにすることによって、科学的・空間的広がりを持ち、そして関連する主体の面でも多様化・重層化した環境問題を制御し持続可能な社会を構築するとの観点から、環境ガバナンスを論じたものである。
 特に、環境問題の解決に際しての非政府アクターの役割、流域管理での利害調整と合意形成、持続可能な都市形成のためのガバナンスの要件などを具体的なケーススタディに基づき論じた。
 内容としては、第T部で、環境ガバナンスに注目する今日的意義、環境ガバナンスの分析視角、技術のガバナンスの構築などに関し、研究の到達点とその課題を明らかにした。第U部では、非政府アクターとそれによってもたらされた環境ガバナンスの構造変化につき、近年の企業におけるCSR(企業の社会的責任)の背景とその意義を明らかにし、NGOの役割をフロン対策などの事例により解明した。また、環境リスクコミュニケーションにおける共通知識の諸課題を論じた。第V部では、流域管理を取り上げ、流域連携の理論的可能性を論じたうえで、社会関係資本投資の役割、関係主体間の利害調整をケーススタディに基づき分析した。第W部では持続可能な都市形成のためのガバナンスを、政策統合、市民参加、指標づくりの観点から検証し、さらにタイの都市における環境援助の事例から制度的能力構築の課題を明らかにした。第X部では以上の分析を踏まえ、環境ガバナンス論と実際の到達点についての評価と残された戦略的な課題を明らかにし、最後に、環境問題の空間的スケールの重層性や、政策形成とその実施主体の多様化・重層化に対応した新たな時代の課題に挑戦する「重層的環境ガバナンス」の可能性を論じたものである。
松下和夫編著

『環境ガバナンス論』

2007年10月/京都大学学術出版会発行
(〒606-8305
 京都市左京区吉田河原町15-9
 京大会館内
 電話・075-761-6182
 FAX・075-761-6190
 email・sales@kyoto-up.or.jp)
A5上製・317頁・税込4,410円
ISBN・9784876987276
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